熊本 アルバイト看護師

高齢者看護ならではの大変な所はどこだと思いますか?

やはり一番は、“死”に確実に向かっている方の看護である、ということでしょうか。ご高齢であればあるほど、今日かもしれない、何か月先かもしれない、でも、必ず、その方向へ近づいていることは間違いがないので、患者さんご自身も不安になられる方が多いです。私自身もその時が来るまで精いっぱいの、寄り添った看護が出来たか、真心を込めてお見送りが出来るか、いつも自分に問いかけています。認知症のある方などは、不安な思いからか、徘徊や暴れたり、時に汚物にまみれてしまったり、暴言を吐かれたり、暴力をふるわれたりしてしまうことがあります。そんな時はやるせない思いでいっぱいになり、なぜ私がこんな目に合わなきゃいけないの、と思ったりもします。でも、逆の立場で考えると、ご利用者様自身も、なぜ私はこんなところにいるんだ、なぜこんな扱われ方をするんだ、という思いがあるかもしれませんよね。ご高齢の方が歳を重ねるにつれ辛くなることは、自分の生きてきた記憶をシェアする、語り合う仲間が亡くなっていくことなんだそうです。また90歳の方が夜中「おかあさん…」という寝言を聞いた時には、その方の幼い頃のこと、歳を重ねても人間は弱く、寂しく、誰かに頼りたいと思うものだ、と感じます。私は親元遠く離れているので、目の前にいる患者様たちが自分の親とリンクすることがあります。今は自宅で元気に暮らしていますが、いつか施設に入る日が来ると思います。たまに職員が認知症で理解していないだろうからと、ご利用者様を手荒に扱ったりする場面に遭遇することがあります。自分の親があんなふうに扱われていたら、と心が痛みますし、一方で、忙しすぎて余裕がないのだろう、と理解できる部分もあります。ご利用者様それぞれの生きてこられた人生を思いながら、より豊かな時間を過ごしてもらう工夫がとても難しいです。